山口県岩国市の旧目加田家住宅を紹介します。
旧目加田家住宅とは
旧目加田家住宅は岩国城の藩主吉川氏に召し使えられた180石の中級武士の屋敷です。※180万石ではありません。まさに中級武士。
この住宅は付近を流れる錦川の洪水を想定して、木造二階建てとなっています。
国の重要文化財に指定されています。
建物の最大の特徴は二階建にもかかわらず、上位身分の武士を見下ろすことがないように、表通り側からは窓がない造りであることです。
建材はほぼ松が使用されており、一部に杉、ケヤキが使用されており、瓦は城下町の西方の御庄、多田の瓦とのことでした。
また現在の建物は建築後200年経たもの(床下浸水数回、蟻害が広範囲に有)を復旧したものです。
できるだけ元の古材を再利用し、形式、工法は従来の方法を踏襲して再建築しています。
目加田家とは
目加田家は近江国の出身で天正年間に吉川元春に召し抱えられました。
吉川広家が関ヶ原の戦いの後、出雲国富田から岩国に移封されたときにこの地に移り住みました。
旧目加田家住宅の風景
旧目加田家住宅を撮影してみました。
住宅の表側
こちらが住宅の表側になります。
先ほども書きましたが、2階建てなのに表側は平屋の住宅に見えます。※裏側は後ほど掲載。
ただ、中を覗くと階段が見えるので、実は2階建だということははっきりと見て分かります。
(ちなみにここが玄関で、ここから左に表座敷2間、右に中間部屋があります。)
外観(中間部屋側)からはこのようにただの平屋に見えます。
住宅の裏側
住宅の裏側に回ると様子が変わります。
手前はなんの変哲もない瓦屋根なのですが、奥のほうの屋根は窓みたいなものが見えます。
建物の裏の正面に立つと、右側にはっきりと窓があります。
※正面なので井戸も写ってしまいましたが。
角度を変えて撮影してみると建物の形が分かりやすいです。
表側とはっきりと形が違うなと感じます。
端っこに小さな小屋みたいなものがありました。
これにより窓から通りが見えなくなるので、おそらくこれも配慮として建築されているのだろうと想像しています。
住宅の横
ちなみに建物の横はどうなっているかと思って、引き返して見上げてみました。
こちらは特別なところはなく、窓があるわけでもなく日本家屋の形でした。
裏庭
裏庭には楮(こうぞ)と三椏(みつまた)が植えられていました。
アクセス
岩国城の近くの吉香公園内にあります。
- 新幹線だと新岩国から、バスに乗り換えて15分程度です。
- 在来線だとJR山陽本線の岩国駅から、バスに乗り換えて20分程度です。
以上です。