前回、旧徳山海軍地下燃料タンク跡の油の流出を調査した際に、その付近に何ともノスタルジックな地下道を発見したので紹介します。
遠石三丁目交差点地下道とは
遠石三丁目交差点地下道は、かつて通勤・通学に使用されてきた地下道とのことです。
ただ、一時は車社会の発達で交通事情が変化し利用者が減少し、荒廃した状態になりました。
しかしながらそれではよくないとのことで、付近の小中高校生が地下道の壁画を描き、清潔にし、環境を改善していったとのことです。
詳しい経緯は地下道の中に掲示がありましたので、付近の方々は散策してみるのもいいかもしれません。
遠石三丁目交差点地下道の場所
周南市遠石の県道347号線と県道366号線、山陽新幹線、衣川の交わるあたりの地下道に当たります。
道路、新幹線、地下道、川が複雑に入り組んでいます。
遠石三丁目交差点地下道の風景
実際に地下道を歩いて通ってみたので、その風景をかいつまんで紹介してみます。
地下道の入口
まずは、高さ制限が1.8Mの入り口の風景です。
高さに対する重厚な枠が備えられていました。
思わず、ここはそんなに車が通るんだろうか?と思ってしまいました。
しかしその思いとは裏腹に時折、車が通っていました。
地下道の中の掲示で通行人が減少したとの記載されていましたが、今でもある程度需要はあるようです。
展示品
様々な展示品が掲示されています。
少し年月を感じますが、どの絵も個性があります。
ここを荒廃させまいとする努力の形跡がうかがえます。
少し広くなっているところ
地下道の途中で、少し天井が低くなります。
そしてここで一旦横幅が広くなっているのは、車が対向車と行き違いできるようにするためだと思われます。
中の照明はしっかり点灯しており、中は意外に明るいです。
この先は横浜緑地なのですが、そこまでは安心して交通できそうです。
反対側の入り口
反対側の入り口も同じように高さ制限の記載がありました。
反対側も来た時の入り口と雰囲気は似ていますが、南側で日が当たる分、こちらのほうが心理的に抵抗なく入れるかもしれません。
上を見上げると、複雑に道が交差していることが分かります。
道の上に道ができ、その上に道・・・と徐々に道が増えていったのだと思うと、時の流れを感じさせます。
衣川
ここの地下道の特徴は、衣川と並行していることです。
幅の小さな川であり、雨の日は増水に少々注意が必要かもしれません。
ここを歩くときは川の中に時折魚が泳いでおり、普段は水が綺麗なことが窺えました。
この川の先は山陽本線の線路が見えました。
以上です。